生産終了後も人気のゼファー750。
エンジンの基本構造は40年近く前のZ650ザッパーまでさかのぼります。
そのため構造的にちと弱いところがあるのも仕方ないということで、そこは触る人間が頭を使ったり転ばぬ先のなんとやらで先手を打っていけば大丈夫なのですが、そういうことがされていないこともまあまあるものです。
ヘッドカバーからのオイル漏れかな?と思い開けてみることに。
距離も走ってるし、バルブクリアランス位見てみるか・・・と測定。
しかーし、バルブタイミングが間違ってる。(汗)
EXとINの合わせマークの間に45ピンというのが正しい数値なのに、何回数えても44ピンしか。
なんとなくゼファー750は合わせにくい気がするのですが、間違ってはいけないところです。
よろしくない予感がするので、カムシャフトも外してみると・・・。
カムチェーントンネルの前後に外からは見えないボルトが入っていて、ヘッドとシリンダーを締めつけているのですが、
前後で違うボルトが入ってる。
左が正しいもの。
中間が細くて、締めすぎると折れちゃう特殊ボルトです。
(初めて折った時は血の気が引きました。笑)
長さも長くて、長すぎるためにボルトの頭が座面に当たってなかったんです。
意味ないじゃん?って感じです。抜いてみるとネジ山が切れていたので、長いボルトでごまかしていたようです。
ネジ山のギザギザが無いのがわかるでしょうか?
ここは組む時にトルクかけると結構な確率でネジ山が切れるポイントなんです。
手間ではありますが、エンジンに載せる前に単体状態で締めてみて怪しかったらヘリサート入れるのが賢明です。
そうでないと、シリンダーを載せる面倒な作業が二度手間になってしまうので。
面倒でもちゃんとヘリサートなどでネジ山再生させましょう。って話です。
締まってない=すき間ができる。ということで、オイル漏れも結構でした。
そして最後に・・・
気づいていただけたでしょうか?
カムチェーントンネル内の右上辺りに、ベースガスケットがはみ出ています。
外してみたらパキパキのプラスティック状態だったので、再使用してるの?って状態でした。
液体ガスケットべたべた塗ってあったし、おそらく・・・。
久々の開けてビックリ玉手箱でしたが、キレイに直せば調子よく動いてくれますので、しっかり整備したいと思います。
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