これはベアリングの相方のレースという部品で、○×を判断するのはベアリングではなくレースですることになっています。左がフレームの首の下ので右が上のモノです。
下に入ってる方酷使されるので通常は下のレースの方が痛むことが多いです。
これも例にもれず、左のレースに縦に痕がついているのがお分かりでしょうか?
爪をたてると引っ掛かりを感じる位の当たりがついるのですが、これでもうダメです。
これ位当たりがついてると、フロントを浮かせてハンドルをゆっくり左右に切って感触を確かめるとゴリゴリとイヤな感触がします。
オートバイはまっすぐ走ってる時も、乗り手に感じさせない位ですが小刻みに左右にハンドルが切れながら走ってます。もしステムの締付をがっちり固く締めるととても直進もできたものではありません。
車体全体がユラユラ揺れながら走ることになり、とってもコワいです。
曲がる時にも、オートバイが軽く倒れこむ瞬間からスムーズにハンドルが切れるようになってますが、ベアリングがごりごりしてると…
曲がろうと軽く倒し始める→ハンドルが同時に切れ始めないので曲がり始める感触がない→あれ?と思いもっと倒す→すると一気にハンドルが切れてビックリ!
という感じになり気持ちよく乗れないどころか、怖い思いさえしてしまします。
渋滞や一本橋走行みたいな極低速で走る場面で、妙にふらふらして『ヘタになったかな?』という錯覚におちいることもあります。
持ち主は日々少しずつ状態が悪くなっていくのでなかなか気が付きにくいですが、2万km~3万km位で交換時期がやってくることが多いです。
工場から出荷されるときも十分にグリスが入ってないこともあるので、1万km位でグリスアップをしてあげると持ち具合も良くなります♪
ちなみに新品はこんな感じです。
当たりもなくきれいさっぱり滑らかです♪
ベアリング本体は…
テーパーローラーベアリングというタイプのもので、コストはかかりますが長持ちするタイプのモノです。
残ってるグリスも少なく劣化していて、ローラー部分も錆色が浮いてます。
オツカレサマデシタ。
新品によく見る黄色い普通のグリスではなく高級グリスをぎゅーっと詰め込んで組み上げます。
ちなみに『コーティング』の記事に書いてあったWPCとモリブデンショットの加工を施してあります。
乗ってみて感じがどう違うか?耐久性はどれ位上がるか?など早く試してみたいです。
この加工を施したベアリングをストックしてありますので、ステムベアリング交換をお考えの方は使ってみませんか?お気軽にお問い合わせください。
↑でも書いた通り、ステムベアリングの劣化にはなかなか気がつきにくいので、グリスアップや交換をしてあげると、スムーズさ加減が激変しますよ。自分が上手くなったかと錯覚する位だったりします。(笑)